5ちゃんねる ★スマホ版★ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50  

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

AC Character Battle Royal 5th

1 :ゲームセンター名無し:2005/05/09(月) 09:23:39 ID:???
人柱、残り26人。

アーケードゲームキャラ達によるバトルロワイアルを描く、リレー小説スレッドです。
基本的にsage進行。

■前スレ
【殺陣】AC Character Battle Royal 4rd【腥風】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/arc/1108546893/
【死屍】AC Character Battle Royal 3rd【累々】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/arc/1105318001/
ACキャラバトルロワイアル 2nd
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/arc/1101747756/
ACキャラバトルロワイアル
http://game9.2ch.net/test/read.cgi/arc/1099468250/

■感想雑談・議論スレ
【累卵】ACキャラバトロワ感想雑談スレ16【之危】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/arc/1111154505/

60 :ALEA JACTA EST 1/11 ◆qBzruAYf1g :2005/06/11(土) 05:53:18 ID:R7RuEHas
ひたすら南へと突き進む二つの青い影。
不安な面持ちで辺りを見回しながら歩く拳崇とは対照的に、
周囲の状況に気を配りつつも剛の歩調ペースは一定に保たれている。
そこへ彼の携帯電話にアランから目的地に到着したというメールが届く。
おもむろにメールの送り主の番号を呼び出す剛の顔にはしかし、
心なしか苛立ちが表れていた。


「どうしたもんかね……」
今より1時間半ほど遡って、3人が一晩の隠れ場所としていた1区南側、ショッピングモール納品所の宿直室にて、
机の上に並べられた二つの携帯電話の液晶画面をしばらくの間、彼等は交互に見比べていた。
剛の携帯には晶、葵の画像と現在位置が表示されている。
ルガールからの許可を得、アランが散歩から戻り次第2人の始末をつけるべく、万全の準備を整えていた。
だがアランもまた、出先でルガールから次の仕事を受け取ったのだという。
彼の携帯画面に表示された、リュウ、K´、真吾、そしてアルルの4名の画像が動かぬ証拠だった。
「こっちの2人は現在3区、4人の方は7区方面で移動中か…ずい分遠いな」
ここから7区までの距離はおよそ10数キロ、今から徒歩で向かったとして到着は昼過ぎになる。
「やっぱり、二つの任務を手分けして行うしかないよな、うん」
ちょうど3区と7区に彼等ジョーカーを配置すれば、その間にいる参加者達に睨みを利かせる形にもなる。
おそらく、ルガールの狙いもそこにあるのだろう。
問題は人員の配置である。携帯電話を所有している剛とアランは別行動を取れるとしても、
正式なジョーカーではなく連絡手段を持たない拳崇は、どちらかのサポートとして行動を共にする必要がある。
この場合、標的人数の多い方に複数配置するのが妥当な考えであろう。

61 :ALEA JACTA EST 2/11 ◆qBzruAYf1g :2005/06/11(土) 05:54:44 ID:R7RuEHas
「じゃあ、あんたが3区に行っている間、俺たちは…」
「…待て、俺が代わりに7区に向かう」
今までほとんど1人で喋っていたアランに、突如、剛が口を挟む。
「貴様らがつるんだら、俺の目の届かない所で何をしでかすか分からねえからな」
「そんな事言ったら、単独だろうが複数だろうが、いつだって俺は何をしでかすか分からないぜ?」
「奴等には俺の正体を感づかれている、そう易々とは引き下がらないだろう。連中が余計な行動を起こさないよう、監視していれば構わん」
アランの軽口を受け流した剛は、今度は拳崇に向き直り、7区の面々の画像を差し出した。
「この中にお前の知り合いは、今までに接触はしているのか?」
「…2人おる、まだ顔は合わせてへん」
「ならば好都合だ、これで決まりだな」
かくしてアランが3区へ、剛が拳崇を伴い7区方面へという交換任務が成立したのである。


アランが3区の目的地に到着した頃、剛達は同区画のハワードアリーナまで来ていた。
「そっちに着いたのか、で、奴等はどこにいる?」
『これから捜すところだよ。現地に着いたって報告しておかないと、あんたはすぐ疑いをかけるし』
この場にそぐわない明るい声が受話器から聞こえてくる。
『ざっと見た限り、路上にそれらしき連中はいないな。どこかに隠れているのかね』
「そういう貴様は、現場を誰かに見られてねえだろうな。監視するつもりが監視されていたんじゃ、とんだ物笑いの種だぞ」
ありとあらゆる通信手段を絶たれているこの土地で、交信を行なっている者がいれば当然怪しまれる。
従ってジョーカー達が持っている携帯電話のメールや通話などの着信音は消音のバイブ設定にしてあり、
連絡を取る時は一般の参加者に見られる可能性の低い場所でというのが鉄則であった。

62 :ALEA JACTA EST 3/11 ◆qBzruAYf1g :2005/06/11(土) 05:56:05 ID:R7RuEHas
『俺が今いる所はビルの屋上で、周りにそれより高い建物はないから、まあその辺は大丈夫だろう。
それで、あんた達が戻ってくるまで2人組は監視をし続けるだけでいいのかい?適当に親睦を深めて安心させておくというのも有り?
ハチマキの男はどうでもいいけど、やっぱりキモノ美人がいると華があっていいねえー』
「…一つ言っておくが、あの女は相当の修羅場をくぐり抜けてかなり用心深くなっている。上っ面だけの親切心じゃ、すぐに看破されるぞ。
特に貴様のような誠意の欠片も見当たらない軽薄な野郎は、一番嫌う相手だろうな」
最も厄介なのは、アランが2人から何らかの情報を引き出した場合である。未だ本心が読めないだけに、突然裏切りに走る可能性も十分に考えられる。
『そう言うなよ。で、取り敢えず監視が第一優先として、もし連中と闘う羽目になったらどうすればいい?』
「そうだな、他の参加者が奴等を殺しにかかる様なら、それはそれで構わん。貴様と交戦状態になったら…」
『一思いに殺ってもいいけど、あんたの獲物だし自分の手柄にしたいんなら、半殺し程度で放置しておこうか?』
「………」
世話焼きにも似たアランの挑発じみた発言に、剛の苛立ちが増していくのがしばしの無言状態から伝わっていく。
「…こんな茶番劇に付き合う馬鹿げた見物客がいなけりゃ、貴様みたいな野郎はとっくに消されてただろうよ。
奴等に止めをさすかどうかは、その時の状況に応じて任せる。だが、仕留めたという物的証拠は絶対に忘れるな。
深追いし過ぎて、周辺に潜んでいる殺人者に襲われない様、せいぜい気を付けるんだな」
晶達と闘って相討ちになるか、或いは殺人者の手に掛かかりまとめて共倒れになってくれれば好都合だと、内心思っていたのは言うまでもない。
『ご忠告どうも。最後にそうだ、そこにいる肉まん太郎と代わってくれないか?ちょっと励ましの言葉をかけてやりたいんだけどな』
肉まん太郎、一瞬誰の事かと思ったが、近くにいるのは拳崇しかいない。剛は憮然とした表情で彼に携帯を渡した。

63 :ALEA JACTA EST 4/11 ◆qBzruAYf1g :2005/06/11(土) 05:57:32 ID:R7RuEHas
「もしもし、今どこにおるんや?」
『…嘘をついたり人を騙すのは、あんまり得意な方じゃないだろ?』
今までの口調からトーンを落として、囁く様に拳崇に話しかける。
「…え?ああ、まあな」
『良い事を教えてやる。嘘は方便といって、嘘をついた方が相手の為になる時もある。それから一つでも真実が含まれていたら
それは嘘をついた事にはならないんだ。要は気の持ちようって事だ。まあ頑張れよ』
「…ホンマか、おおきに。オレ頑張るからアニキも気ぃつけてや」

アランとの通話はここで終わった。拳崇の話し振りからしてどうやら本当に励ましの言葉をかけただけで、
特に目立った怪しいやり取りは見受けられない。だが。
「……ずい分と、舐められたもんだな」
誰にも聞き取れないほどの低い声で、剛は呟く。
予定していた任務が変わった事、相変わらずアランの言動が読めない事、その彼と拳崇が一晩の間で親密になっていた事。
一つ一つは取るに足らない、些細な事に過ぎない。
しかし少しずつ積み重なる剛の苛立ちに追討ちをかける決定的な要因がもう一つあった。
もう1人のジョーカー、エミリオ。
ちょうどアランからのメールを受け取る少し前、彼が光の翼をはためかせながら、上空を通過して行ったのである。
飛んでいったのは剛達が目指す先と同じ南の方角。
今まで互いに我関せずだった得体の知れないこの少年と、目的地が同じであるとすればこのまま先を越されるか、或いは障害になる可能性も出てくる。
剛はくるりと方向転換をし、ハワードアリーナに待機しているルガールの私兵に近づいていった。

64 :ALEA JACTA EST 5/11 ◆qBzruAYf1g :2005/06/11(土) 09:46:52 ID:R7RuEHas
剛達との通信を終えたアランは、双眼鏡を使ってビルの屋上から周囲を見渡した。
このビルに誰一人いない事は、既に確認済みである。
しばらくした後、とある建物の中に晶と葵らしき人物が潜んでいるのを発見する。
今の所、2人がその建物から出てくる気配は感じられない。
(さて、どうするかな…)
携帯に転送された葵の画像と交互に眺めながら、以前大規模な大会で知り合った双子の姉妹を思い出していた。
あの姉妹もまた、着物が良く似合う美しい少女達で、また古流武術の達人でもあった。
彼女達がこの血なまぐさい戦場に狩り出されずに済んだ幸運を喜ぶと同時に、生きて再会したい、そう、心から願った。
この着物美女も殺さずに済めばどんなに気が楽か。
既に何人かの命をこの手で葬り去った事実の前では、今更虫の良すぎる思いだと分かりきってはいたが。
ふと大会で知り合ったもう一人の女性、自分と同じくこの地に連れてこられたガーネットの顔が思い浮かんだ。
3日目の朝になっても死亡者として呼び出されないところを見ると、今でもどこかでしぶとく奮闘しているに違いない。
もし出会って今まで得た情報を交わす事が出来たなら、お互いにとってプラスになるだろう。
剛が戻ってくるまで時間はまだある、尤も任務がうまく行かずそのまま戻ってこなければそれに越した事はない。
どうせ向こうも同じ事を考えているんだろう、アランは苦笑した。

65 :ALEA JACTA EST 6/11 ◆qBzruAYf1g :2005/06/11(土) 09:48:18 ID:R7RuEHas
 ───こんな茶番劇に付き合う馬鹿げた見物客がいなけりゃ、貴様みたいな野郎はとっくに消されてただろうよ。
敢えて聞き流しはしたが、あの時いつもより冷静さを欠いていた剛は、このゲームの内情をうっかりすべらしてしまった様だ。
かつて参加したFFSも、金持ち達による大規模な賭博が裏で繰り広げられていたが、
どうやらルガールが主催するバトルロワイアルも同じ様な事が行われているらしい。
悪趣味な連中はルガールだけでなく他にもいるのか、胸糞が悪くなる一方、行き過ぎた行動も多少なら見逃されていた事を納得した。
考えて見れば剛が己の正体を明かした上で、一般選手を助っ人として連れまわしているのもけしからん行為であるし、
またルガール自身、ジョーカーを外部から補充せずに、わざわざ一般選手である自分を抜擢している。
シナリオ通りの展開よりも、多少のアドリブやハプニングがあった方が、観客が楽しめるというのであろう。
用意された舞台の上で踊らされるのには慣れている。たとえ化け物や宇宙人が観客であろうと、持ち前の演技力を披露するのみ。

アランはシャツの胸元を留めているシルバーのネックレスに手を伸ばす。御守り代わりとして肌身離さず身に着けている物であった。
そして目を閉じてネックレスの十字架の部分にそっと口付ける。

この地に散った魂に安らかなれと、この地に生ける者に幸あれと、そして我が身に栄光あれと、
アランはしばしの間、祈りを捧げた。

66 :ALEA JACTA EST 7/11 ◆qBzruAYf1g :2005/06/11(土) 09:50:18 ID:R7RuEHas
ハワードアリーナを出ておよそ1時間後、剛と拳崇は目的地に到着した。
私兵から聞き出した情報によると、エミリオと剛達が目指す相手は同一であるものの、行動目的は若干異なる事、
その目指す相手は現在7区から8区へと向かっている事が明らかになった。
移動先の修正を行なった上で、彼等はアリーナ付近にある地下への階段を下りていく。
そこに広がるのはは地上と異なる世界で、人口の水路が果てしなく続いている。
ボートを使い水流を利用する事によって、移動時間の短縮を計ったのである。
地下水路を抜け地上に出て、草木が鬱蒼と生い茂る山を2人はしばらくの間登り続ける。
その頂上からは、例の4人が現在いるという遊園地を、裏側から見渡す事ができた。

「……!!」
彼等を出迎えていたのは、光と炎の輝ける饗宴。
一瞬、テーマパークのアトラクションと見紛うそれは、倒壊した観覧車の側で繰り広げられるエミリオとK´の死闘であった。
想像を絶する技の応酬に、拳崇は身動きが取れなくなっていた。
超能力を駆使して飛行しつつ光の矢を放つエミリオ、圧倒的に不利な状況の中、K´も負けてはいない。
草薙の力を移植したという炎の力で、光の攻撃を相殺している。
拳崇は不思議に思う。これ程までに彼が闘い続けるのは一体何のためであろうと。
この殺し合いで彼もまた、掛け替えのない女性と死別している。
その内の1人であるウィップは楓とかいう奴が殺したと確か昨夜の放送で聴いた。大切なものを奪われ自暴自棄になっているのか、それとも…

67 :ALEA JACTA EST 8/11 ◆qBzruAYf1g :2005/06/11(土) 09:51:47 ID:R7RuEHas
ふと周りを見渡すと、離れた所に同行していた筈の真吾が全速力で走っていき、少しずつ遠ざかっていくのが見える。
更にその先には、リュウとアルルの姿も確認できた。
(まさかアイツ、仲間を逃がすためにわざと…!)
たった一人で勝ち目の薄い闘いをしているのだろうか、余りにも信じ難い光景であった。
ゲームの結末は、一つだけとは限らない。今になってようやくアランの言葉が理解できた。
この中には殺し合いをよしとはしない、しかし必ず生きて帰ろうという者達が確かに存在する。それに力を貸す者も然り。
一人一人の力ではどうにもならない、だが互いに協力し大人数になれば…
(アテナ…今までオレがしてきた事は一体…)
もし彼女が生きていれば、ここから生きて脱出しようとする者達に間違いなく手を貸していた。
そして、無益な殺人行為を繰り返していた自分を非難していたに違いない。
(オレはこれから、どうしたらええんや…)

派手な先頭に釘付けになっている拳崇を尻目に、剛は冷ややかな思考を巡らせていた。
何故この様な連中を今までのさばらせていたのだろう。
矢吹真吾、バトルロワイアルの参加者の中で戦闘能力は極めて低い部類に入る。
アルル・ナジャ、要注意リストの中にも入っており異世界の魔導士らしいが、この空間では大した能力も発揮できまい。
その程度の連中なら、ゲームの序盤で殺されていて当然であった。
だがどういう訳か強力な同行者を得て、今の今まで生き延びてきたのである。
その強力な面子のリュウとK´は、反対に序盤では参加者を殺して回る側にいた。
奴等が何故つるんで行動を共にする様になったか、その動機は別に知りたいとも思わない。
確かな事は、この馬鹿げた友情ごっこも間もなく終わる、ただそれだけであった。

68 :ALEA JACTA EST 9/11 ◆qBzruAYf1g :2005/06/11(土) 09:53:24 ID:R7RuEHas
およそ30分後、壮絶な死闘は幕を閉じた。
持てる力を全て出し尽くし、今正に息絶えんとするK´。
しかし彼の命を賭した行為は、狂気に操られていたエミリオをも解放した。
K´に縋り付き、泣きながら許しを請うエミリオ。一つの命と代償に、新たな友情が生まれた瞬間であった。
事の一部始終を見届けていた拳崇は、目頭が熱くなる思いで拳を握り締めていた。
K´は決して無駄死にではなかった。果たして今の自分にあれだけの覚悟があるだろうか…
「いつまでぼさっと突っ立ってるんだ、そろそろ行くぞ」
感傷に浸る拳崇を、無情な剛の一言が現実に引き戻す。彼等は山を下り、再び残りの3人の後を追い始めた。

戦闘の間、残りの3人は逆戻りする形で7区の森の中に逃げていった。
距離は大分開いていたものの、探し出すのにさほど苦労はしなかった。
何故ならば、あたかも監視しているかの様に彼等の上空を飛び回る鷹が、ちょうど目印になっていたからである。
「あの中にいる、リュウという鉢巻に白い道着姿の男だが…」
追跡の道中、いきなり剛は語り始めた。
「ゲーム開始直後は、無差別に参加者を殺しまくっていたそうだぜ。何でそうなったか、知りたいか?」
不適な笑みを浮かべ、彼は更に続ける。
「ゲーム開始前に、参加者が一堂に集まっていただろ、その時主催者の言う事を聞かなかった馬鹿な女がいてな、
結局、その女はその場で始末されたが…」
アテナの事だ…!拳崇の顔色がみるみる青ざめていく。
「その女の死体を見て、いきなり頭がイカレちまったのがどうやら原因らしいぜ。そうそう、たまたま近くにいて返り血を浴びた奴も、
今やこのゲームの最有力候補になってるみたいだが…まあとにかく、今は何とかおさまって正気に戻っているらしいが、
その発作がいつぶり返すか、分からないって訳だ」
リュウを再び殺意の状態に目覚めさせる、これが今回ルガールから与えられた指令であった。

69 :ALEA JACTA EST 10/11 代理:2005/06/11(土) 11:09:30 ID:hORp2BY+
エミリオとK´の闘いが共倒れに近い形で終わったのは、剛にとっては好都合となった。
力を使い果たしたエミリオにほとんど闘う力は残っていない、こちらの仕事を妨害される事はまずあるまい。
そしてK´が死んだ今、暴走したリュウを止められる力を持つ者は、最早この中にはいない。
あの時まとめてエミリオに始末されていた方が、奴等にとっては楽に死に方だっただろう。
これから起こる生き地獄を思えば。
「仲間を喪ったばかりの今、連中はさぞかし顔見知りのお前を歓迎するだろうな」
「オレに何をしろと…」
「あの鉢巻の男さえ無事ならば、別に何をしても構わんさ。だが奴を再び狂気の底に落とすには、誰かが死ぬぐらいの衝撃を与えんとな。
…言っておくが狂気に目覚めた奴の前では、お前の身の安全も保障できんぞ」
未だに状況を理解し切れていない拳崇に、剛は決定的な一言を浴びせる。
「何のために顔見知りの連中と引き合わせるために、お前をわざわざここまで連れてきたと思っているんだ」
「騙し討ちか、つまりは…」
「今までお前が、何度も繰り返してきた事だろう?」
確かに、その通りだ。
自分を信用した少女を、クリスを殺害し、社やシェルミーや紅丸も襲撃した。今更真吾達を殺そうとした所で、己の罪が一つ増えるに過ぎない。
しかし自分を非難するアテナの声が、聞こえるはずのない悲痛な叫び声が、何故か耳から離れようとはしない。

70 :ALEA JACTA EST 11/11 代理:2005/06/11(土) 11:12:19 ID:hORp2BY+
こいつもとうとう友情ごっこに感化されてしまったか。
躊躇する拳崇の態度を、剛はあざ笑う。
「どうせお前が持っていてもろくに使いこなせそうもないから、俺が預かっておく」
そう言って、バズーカを取り上げ、代わりに拳銃と出刃包丁を手渡した。
前者はハワードアリーナ正面のテリーから、後者は近くの民家の水無月響子の死体から回収したものである。
いずれも殺意の波動を呼び起こすには、十分な武器となるであろう。
「お前の活躍を俺はここで見ている。死にたくなかったら、俺の言う通りに動くんだな」
殺し合いの場で友情だの信頼がいかにあっけないものか、奴は身を持って知るだろう。

(アテナ…こんなオレでも何か出来る事はあるんやろうか)
のろのろと拳崇は歩き出す。
(信じていいのか…自分自身の力というものを…)
最早引き返す事の許されない道を、一歩、また一歩、踏み出していった。


【アラン・アルジェント 現在位置:3区ビルの屋上 所持品:PPKワルサー(残り7発)、携帯電話(剛の連絡先登録済)、折り畳みナイフ、
 (因みに双眼鏡は道中で調達したものです)目的:結城晶と梅小路葵の監視、ゲームを内側から壊す、プローブの情報を盗む為に本部へ潜入】
【日守剛 現在位置:7区の森林地帯 所持品:スペースハリアーバズーカ、USSR マカロフ、ウージー、コンドーム、携帯電話(アランの連絡先登録済) 
 目的:リュウを再び殺意状態に目覚めさせる、拳崇の監視、J6の意向を受けゲームを動かす】
【椎拳崇(左肩負傷、応急処置済、激しく動揺中) 現在位置:7区の森林地帯 所持品:リボルバー式小型銃(装填数6)、出刃包丁
目的:リュウを再び殺意状態に目覚めさせる、ルガールに信用されるため戦う、男同士の約束を果す】

485 KB
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

read.cgi ver 05.04.02 2018/11/22 Walang Kapalit ★
FOX ★ DSO(Dynamic Shared Object)