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鬼姫と100秒を同じ部屋に閉じ込めてみたら

409 :爆音で名前が聞こえません:2006/07/23(日) 13:35:47 ID:q6Xegezt
http://www.imgup.org/iup237368.jpg.html


「ぼく、おっきくなったら絵描きさんになるんだー!」


私の弟はいつもそう言っていました。
普通の男の子なら、車とか恐竜のおもちゃとか、あるいは外で友達と走り回ったり。
そういう風に遊ぶんではないのかしらといつも思っていました。


「見て見て!お花だよ!ぼくが描いたんだよ!」

でもあの子の手にはいつも色鉛筆と落書き帳。
車や恐竜のおもちゃや友達と外で遊ぶことはあっても、専らそんなものは彼の絵の題材になるしかなかったのです。

彼に友達はいません。友達にとっては、絵なんてものはつまらないものだったのでしょう。
最初は遊んでくれていた友達も、絵を描いてばかりの弟から段々と離れていきました。
しかし、友達が居なくとも彼は気にせず飽きることなくひたすらに絵を描き続けていました。

私が彼にいつもの留守番を頼んでプレイヤーとの戦いから帰ってきたときだって、もう日は沈みかけていて、
薄明るい赤い夕闇が辺りを包んだ頃にも構わずに床に頬肘をつき絵を描いていました。
彼の周りには描き散らかした紙が落ちていました。
その時は私が眼が悪くなるからもう止めなさいと少々きつく叱ったほどです。

彼はそれくらい絵を愛して止みませんでした。彼は孤独でしたが純粋でした。

ですが、いつも彼は寝る前に私に心の内をこぼします。

「ぼく、留守番するの疲れたなぁ、りーすとがいる場所にいきたいなぁ。」

そのたびに私は彼を諭します。まだ幼い弟にプレイヤーとの戦いは過酷だと思ったのです。

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