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スーパーロボット大戦OGに萌えるスレ その92

960 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/10(木) 20:50:53 ID:U/bWO2Ef
 いつもここは、賑やか過ぎるくらい賑やかなのに。
 今日に限っては。いや、今日のお昼過ぎから、みんな沈痛な面持ちをしている。
「馬鹿野郎」
「なんで逝くんだよ、どんな時も必ず生き残って来た奴が」
 そんな事を愚痴りながら、誰もが「やってられない」という顔をして、不味
そうにお酒を飲んでいる。日中からの酒保開けが許されたうえ、「あの」リュ
ウセイさんまでそんな状態だから、本当に皆重症だと思う。
 でも、なんでだか止める気になれない。よくはわからないけれど。
「ムジカ」
「フォルカさん」
「頼む、今日だけは皆をそっとしてやってくれないか」
 その言葉だけで、フォルカさんが本当に本気なのが分かった。だから、僕は
黙って頷いた。
 いつものフォルカさんなら、それ以上は何も言わなかっただろう。だけど、
フォルカさんはそこからさらに言葉を続けた。
「俺にとって。いや、ここにいるほとんど全員にとって、あの男は実戦配備さ
れて以降最初の上司であり、そして間違いなく最良の上司だった」
「……」
「あの男は、どんな絶望的な状況に放り込まれても決して諦めなかった。そし
て実際にその絶望的状況を切り抜けて来た」
「……」
「絶望的な状況においては、指揮官はなんらかの犠牲を決断しなければならな
い。それは軍に身を置く以上、誰だって分かっている事だ。だが、その犠牲を
どう思うかで指揮官の価値は決まる」
「……」
「あの男は言った。『すまん。皆の生命をくれ』と。『すまん』の一言。それ
があの男が真の指揮官であり、素晴らしい人間であったという証拠だ」
 何故だか、涙が自然と溢れてきた。
 その理由は、フォルカさんの話す言葉の内容だけじゃない。こんなに悲しそ
うなフォルカさんを見たことが無いからだ、と思う。
 その時、フォルカさんが僕の頭の上に掌を乗せて、静かに僕の頭を撫で始め
た。少し気分が落ち着いて来たのが、すぐに分かる。
「ムジカ。お前のお爺ちゃんは、あの男を知っているはずだ。多分お前のお爺
ちゃんがここに居たとしても、必ず皆と同じ行動を取った筈だ」
「……」
「もし、お前がこのまま軍に残るのであれば、いずれあの男のような立場に立
つの事があるかも知れない。その時に苦渋の選択を迫られる事になるのかもし
れない」
「うん」
「その時には、『素晴らしい人間』であろうとしてくれ。素晴らしい人間と、
素晴らしい軍人という命題は、必ず両立するはずだ。もしもその時が来たら、
お前が必ずそれを証明してくれ」
「うん。約束する」
「そうか、約束だぞ」
「うん。ぜったい守る…ぜったい…まも…る…」
 それから先の事は、よく覚えていない。
 覚えているのは、ただただ、涙が枯れるまで泣き続けた事だけだ。


 天国のお爺ちゃん。
 もしも聞こえているなら、教えてください。


 ブライト・ノアっていう人は、どんな人だったんですか?

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